帰り道の忽せ2024.04.20 からっと晴れた空。いつぞやの太陽が東にある頃の雨霰とは打って変わって瞼も開けられぬ様な春の陽気に身を包まれながら、隣の大きな家の軒下でぶりぶりと機械を鳴らして草刈りをする男性を見ている。鳥も虫も健気に飛び回ってわたしのいるベランダのすぐ近くで羽音を奏で...
あの花の名前は2023.11.16 人を傷付けたくないと願えば願うほど、何も言葉にせずにいることが正解に思えてくる。いつからかSNSは好きではなくなってしまった。小さな枠の中で持て囃されて、顔も見えぬ環境で豪語する。それ自体は決して悪いことではないけれど、そうしていくと何処かの瞬間で自分...
メーデー2023.10.03 1stアルバム「MAYDAY」が9月12日にリリースとなった。今まではひたすら自分自身とだけ向き合って作ってきた音楽が、少し広い視野を持って作らせてもらえたアルバムになった気でいる。手に取ってくれた人たちからは嬉しい言葉をいただき、作ってよかったのかも...
虚無主義2023.04.29 電車の揺れに作用して吊革も乗客も揺れる。ブレーキをかけると感性によって進行方向へ投げ出される。そういう風に色んな地盤を踏んで揺られて、時に放り投げられて生きている様な気がする。ここ最近は生について深く深く考えることが多いけれど、結局日常の時間と何ら変わ...
年の暮れ2022.12.29 いつの間にやら今年ももう終わり。振り返ってみると色々なことが変化していった一年だったと思える。ずっとゲームばかりしていた人間だけれども突如として一切の興味を絶ってしまったり、自分の人間性そのものが作り変わってしまったのではないかと感じる瞬間も少なくはな...
足りないかけら2022.12.06 生きている人間は皆なにかしらの幸せを追い求めていく。何ら苦労なく生活がまわる日々を過ごしていようが、もっと楽しいものを、もっと充実した幸せを欲して生きていく。そうやって血みどろになって手に入れたものは案外呆気ない。手にした途端に目的地を無くしたカーナビ...