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あの花の名前は

2023.11.16


人を傷付けたくないと願えば願うほど、何も言葉にせずにいることが正解に思えてくる。いつからかSNSは好きではなくなってしまった。小さな枠の中で持て囃されて、顔も見えぬ環境で豪語する。それ自体は決して悪いことではないけれど、そうしていくと何処かの瞬間で自分の正義が100%正しいと誤認する瞬間を幾度と見た。自分の正義を信じた瞬間にそこから溢れる、当人から見れば謂わば悪人が生まれて、口にも出せないような言葉が飛び交うようになる。インターネットで投げた言葉はどこかの誰かが受け止めて、知らないところで死んでいく。道端に咲いている綺麗な花を何の気無しに摘んで、そのままそいつが枯れていくみたい。人間誰しも生きているだけでどこかで他人を傷付けていくものではあってそれは避けようにもどうしようもないよ。呼吸しなければ死んでしまうけれど、呼吸すれば酸素が減り二酸化炭素が吐き出される。だからこそそこに目を向けていたい。他人を傷付けながら生きていくからこそ、他人を傷付けたくないと酷く願う。雑草だろうが道草だろうが摘んでしまいたくない、踏み躙りたくもない。

2日3日前までは冷蔵庫パンパンにビールが詰まっていたのだけれど、今ふと開けるともう空っぽになっていた。人間何かに依存して生きていくものだと思う。きっと自分は酒と鳥。残り少ない日本酒を注ぎながら、何故だか無意識に視界が滲み始める予感が喉に詰まる。価値観と諦観の押し付け。人生は何でもないようなくだらない日が多くって今日も例に漏れず何でもない日。パソコンと睨めっこしながら制作しては酒を飲む。ぐだぐだと考えてもとにかく何かしら広く届くものを作らなければと思った今日日。また楽しく過ごせる日がきたらいい。もっと気楽に誰かといられたのなららいい。

音というのは非常に不思議なものだなと思う。暫くミックスマスタリング作業を行き来しながら正解のない音作りを延々とやっているのだけれど、「よしいいミックスができた」と眠りにつくや否や目覚めた途端に耳に入る音は酷く汚れていることが多い。こんなものを誰かに聞かせてたまるかともう一度音処理のやり直し。あたしはアマチュアでしかないのだけれど、自分なりに聞きやすい音だったり、聴いていて楽しんでもらえるような音作りを最低限心がけている。そりゃあ録音環境だったり使う機材だったり上を見て仕舞えば終わりのない作業なので、こういう時に締め切りがあるのはある種ありがたいなと思える。いつもぎりぎりまで作って自分に納得できるように言い聞かせて完成としている心地はあるが、そういうもの。答えのないものをひたすら考えていくのならば何処かで旅の最終地点は定めておくべきだと、恐らくこういう瞬間が当てはまる。寝て起きると聴覚がリセットされて、疲れた耳にはよく聞こえた音がよく聞こえないということなのだろうけれど、人の耳によって聞こえ方も様々である以上、時折本当に無駄な時間をミックスマスタリングに費やしているんじゃねえかと思う。疲れた耳は良い音で聴こえるのであれば、それは決して単に悪い音とは言い切れない。人間誰しも疲れていない状態で音楽を聴くかもわからない。そんなことをブログに書いていると今やっている作業すらよくわからなくなってくる。音に詳しい人間を話し合いをしてみたい。酒を交わしながら音楽について語り合いたい。

ウイスキーが好きです。角瓶を暫く飲んでいました。ここ最近はすごく値が張ってきているので別の酒を色々試しています。味なんて美味しいか美味しくないかのどちらかだと思っていたけれど、毎日飲むとなると少しの違いも過敏になれるのだと知った。今はバランタインを飲んでますが、角瓶よりも棘がない。アルコールのがっとささる心地は感じるけれどその奥にある味は優しくて何処かコーヒーみたいなまろやかさすら感じる。美味しいなあと感じるけれど味わいに目を向けながら飲む酒は異常に疲れる。結局適当なハイボールとビールが一番心地いいんだと落ち着いた。弱っちい精神とお酒の相性の良さったら他ないんだよ。疲れた心のひびに酒が入り込んでいって、その溝に適当に粘土を詰めてくれるような感覚。粘土なのですぐに解けてしまうが、その瞬間だけは気楽に楽しくいられる。そういう瞬間のために生きていると言っても過言ではないかもしれない。酒を飲んでいるとカーテンの隙間から朝日が覗いてくることが多々あって、そうすると1日を捨て去ってしまった心地がある。ゲームでベッドに眠るとセーブができるものがあるように、眠るという行為はその日1日を記憶として保存する作用があるように思える。つい最近近所にリカーショップがあることを知ったので散歩ついでによくふらっと入ってしまうものの、呆然と陳列された瓶を眺めるだけで何も買わない日が多いのでそろそろいいウイスキーでも買って帰ろうと思う。

SNSは未だ漫ろですが、時折目に入るありがたいコメントはしっかり見ているつもりです。いつもありがとう、あなたのおかげで今も生きられている、綺麗事に聴こえてしまうかもしれないけれど本当にありがたいです。これからもSNSといい具合の距離をはかりながら生きていきたい。それによって離れてしまう人がもしいるのであれば、どうか曲を聴いてくださいと言いたい。結局は言いたいことがないわけではない、人間だもの。思うこと、言いたいことは曲にして出すから、どうかそれを聴いてほしい。


余談イチ

MAYDAYの配信がはじまりました。届いてほしい。どうぞよろしく。


余談ニ

一年位放置していたホームページを更新しました。

新しい情報に差し替えたり諸々やりました。自分をプロモーションすることが得意ではないし、まして自分のことが大嫌いなので誰かやってほしい。一応見やすいようにデザインとかはしているつもりだけれどどうなんだろうか。なんにも出来ねえなー

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